キリスト

バチカン市国

キリスト教と関係の深い国

バチカンはヨーロッパに所属する国です。
国土面積は最小でローマ教皇庁により統治されています。
カトリック教会、東方典礼カトリック教会の総本山と呼ばれる国で統治者はみなさんもご存知のローマ教皇です。

ウアティカヌスの丘という地名からバチカンという名称になったといわれています。
この地に教会が建設され、そののちカトリック教会の中心地となった理由は、この地、この場所で聖ペトロ殉教の逸話が伝えられていたためです。

ラテン語が公用文書に利用されますが、普段の業務に関してはイタリア語が利用されます。
外用用語としてフランス語が用いられ、警備するスイス人衛兵はドイツ語、また日常業務では、スペイン語も英語も話されるというなんだか複雑な言語のある国です。

現代のローマ教皇はヨーロッパ以外の出身者としては1272年ぶりといいます。
キリスト教とは切っても切れない歴史を持ちます。
昔はイタリア領で、ずっとローマ教皇は対立関係を示していたのですが、20世紀になってやっと合意となり、独立国家バチカン市国が誕生しました。

独立国だからこその文化がある

バチカンは独立国です。
そのため、非常に珍しい文化が息づいています。
人口はたった800人ほどで、そのほとんどがカトリックの修道者です。

バチカン教皇庁で働く人たちは3000人ほどいますが、ほとんどがバチカン以外から通っています。
国といってもパスポートによって入国するという事ではなく、イタリアとの行き来が自由にできます。
スイス人の衛兵が100人、こうして考えてみると、非常に珍しい文化を持っている国と感じます。

バチカンの文化遺産

バチカンにはサンピエトロ広場という美しい広場があります。
ここに教皇が姿を見せることもあります。
美しい広場は観光地となっていて、多くの観光客がやってきます。

バチカンは古い歴史を持っており、キリスト教の主軸の地という事で、非常にたくさんの文化遺産があります。
バチカン市国そのものが、世界遺産登録となっており、その中にはサンピエトロ大聖堂、バチカン宮殿、バチカン美術館、さらにシスティーナ礼拝堂など、歴史的価値の高い建造物がたくさんあります。

サンピエトロ広場からつながるサンピエトロ大聖堂の中は、言葉では言い尽くせないほどの美しい建造物となっており、荘厳な雰囲気を今に伝えています。
天井には、ミケランジェロのアダムの創造が描かれ、壁画も実に美しくどのくらいの時間をかけてこの壁画や天井画を誕生させたのかと思うだけでも、気が遠くなりそうです。
特に二重螺旋となっているバチカン美術館の階段は、どこかれ見ても完璧な形を誇り、その曲線の美しさが際立っています。

観光地としてのバチカン、但し服装には注意が必要

イタリアから自由に出入りできるバチカンは、観光地としても人気です。
サンピエトロ大聖堂はもとより、多くの建造物を見学に世界各国から多くの観光客が訪れています。
毎週日曜日にはミサがあり、特別な祝日になると教皇が挨拶をするという事もあります。

ただ、バチカンに行く際には、服装に注意してください。
ノースリーブ、半ズボンなどは禁止です。
ノースリーブを着用されている方は、上に何か羽織らなくてはなりません。
神と近い地ですから、肌を露出しすぎる服装は失礼に当たります。