マレーシア

多民族国家のマレーシア

山脈がある土地を意味する言葉からつけられたマレーシアは、マレー半島とボルネオ島北部で形成されています。
多民族国家の国であり、立憲君主制を敷いており、13州に分かれていますが、その中の9州の主張から国王が選ばれる仕組みになっているのです。
それも5年ごとに順番に回ってくる、終身制のない国王がいる国になります。

多民族といっても、半分以上はマレー系が占めており、中国系とインド系が合わさり形成している状況です。
民族ごとに固まりやすく、政治に関しても、民族ごとに指示を表明するなど、ほかの国には見られない特色を持っています。

気候は熱帯雨林気候で、意外に夜は涼しく過ごしやすい環境です。
一応雨季と乾季があるものの、一年中同じ気候といってもいいほど変化が少ないところがマレーシアの特徴でしょう。

多様性が強く柔軟な国家

マレーシアは、非常に多様性の強い国です。
多民族国家であるということもありますが、地政学で考えた場合、海の要衝であることから、多くの人が行き来します。
それに伴い、公用語はマレー語ですが、英語や中国語、タミル語も使われ、テレビも新聞もわかれていたりするのです。

そういった国家ですので、外国人に対しても柔軟な対応をすることができます。
政治的にも安定しているのは、世界でもかなり稀有な国家であるといえるでしょう。

人件費の高騰

マレーシアといえば、日本でも社会で習うプランテーションのゴム産業が有名です。
天然ゴムの欧米が取り入れた方法で、大量の資本を投下し、単一作物を作る方法で盛んではありますが、今ではマレーシアの中心事業ではありません。

経済的な割合を見ると、6割はサービス業が占めており、貿易依存度の高い国になっているのです。
労働人口が多い国でもありませんので、人件費が高く、プランテーションのような方法をとるのであれば、外国人労働者が必須になってきています。

良い意味でも悪い意味でも明るい人たち

マレーシアは、根っから明るい人たちが暮らす国です。
気候のせいもありますが、非常におおらかで細かいことに気をかけたりしません。

良い面もありますが、どんなことでもあまり気にしたりしたいため、よく気にするなという意味でNever Mindという言葉を聞くことになるでしょう。
それも、お客である側が使ったりするのではなく、売る側が使ったりするのは、マレーシアらしい場面です。

明るい国民性は、自然との調和という面も影響しています。
70%はジャングルの国で、都市部からでも少し離れれば広大な自然を見ることができるのです。
だからといって、都市部の開発が遅れているかといえばそうではなく、巨大な都市形成を遂げているのですから、調和のとれた国であるといえるでしょう。